VICTREX® PEEK™樹脂を用いた
海底油田掘削向け次世代型高性能高圧ホースを発表

Kutting社が手掛ける高圧ホース製品は、石油・天然ガスといった海底掘削の海中パイプラインに利用されており、化学薬品の注入に対する 高い崩壊強度が求められる上、内部に多様なサイズや圧力定格の電気ケーブルやホースを収納するため、用途により形状は様々である。また長さ についても、フライング・リード向けの短いものから、複合ケーブル向けの長いものまで多様である。

このたびKutting社が開発したPEEKlineは、VICTREX PEEK製の内面チューブを組み込む独自設計が採用されている。VICTREX PEEKの 連続使用温度は260°Cであり、メタノールを含む高温のガスや液体に対し、既存の樹脂ホースに使用されている材料に比べ優れた不透過率を 発揮する。このためPEEKlineは、VICTREX PEEKの高い機械的特性、耐薬品性、高耐熱性や透過抵抗を生かすことで、石油・ガス掘削など海底掘削 分野で求められる過酷な要求特性を満たすことができる。

Kutting社のゼネラルマネージャーであるケビン・ジョンソンは「当社は、ビクトレックス社とのアプリケーション開発プログラムを通して、 石油・ガス産業にPEEKline高圧ホース製品を提供できることを嬉しく思います。私たちは、全体的な製品性能と長期信頼性の更なる向上を進めて います。高圧ホースの内面チューブにVICTREX PEEKを用いることで、透過抵抗の大幅な向上を図ると共に、市場の既存製品と比べて、優れた 耐薬品性および高耐熱性を発揮します。こうした特性により、PEEKlineで構成されたパイプラインは、より過酷な環境で使用することができます。」 と話している。

ビクトレックスジャパンの前薗は「世界各国の石油・ガス関連企業は、より深い海底、より腐食性の強い環境、より高圧や高温といった 非常に厳しい作業環境に直面しており、海中設備の信頼性向上は最重要課題になっています。ビクトレックス社では、こうした用途に向け、 新たなPEEKline製品の開発をサポートするためにKutting社と緊密に連携しています。VICTREX PEEKは、Kutting社が取り組んでいる機械的特性や 耐薬品性の向上といった課題に対する最適なソリューションです。」としており、また「近年、石油・ガス産業においては、作業効率の向上や コンポーネントの損傷によるダウンタイムの低減が期待できることから、VICTREX PEEKの採用が広がっています。ビクトレックス社は、 エネルギー産業の変わり続ける需要を満たす新技術の開発にあたり、Kutting社をはじめとする各産業分野のトップメーカーと協力を続けて いきます。」と話している。

Kutting社について：

英Kutting社は、熱可塑性高圧ホースの世界的な大手メーカーである。Kutting社は、石油・ガス産業の海底掘削分野で多くの実績を持ち、 品質、信頼性および革新性が高く評価されており、API17E/ISO13628-5に準拠する高圧ホースに関する唯一の独立系メーカーである。

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